サンダカンってこんなとこ
(2006.1.10update)

サバ州の地図  サンダカンの地図  Bandar(ダウンタウン)の地図
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4マイル付近の地図は4マイルのグルメガイドをご参照ください

サンダカンはマレーシア、サバ州第二の都市です(第一はコタキナバル)。マレーシアは半島マレーシアの西マレーシアと、ボルネオ島の東マレーシアからなっていて、東マレーシアにはサバ州とサラワク州があります。ボルネオ島の東の端っこに位置するサンダカンは、多くの日本人には、からゆきさんを題材とした山崎朋子著「サンダカン八番娼館」で知られているのではないでしょうか。もしくは第二次世界大戦時の「サンダカン死の行進」を思い出される方がいるかもしれません。戦時中、日本軍に占領されていたこの町からキナバル山ふもとのラナウまで、2400人の捕虜が歩かされたそうです。9ヵ月後、ラナウに到着したとき、生き残っていたのは6人だけだったそうです。そのときに作られた道が今もそのままサンダカンとラナウを結んでいる道です(行進図を見たら、ちょっとずれてました)。日本人にとってとてもつらい歴史がある町ですが、1950年代から1970年代にかけてはは木材の積出港として栄えていました。日本の商社の駐在員もたくさんいたそうです。しかしめぼしい木を切り尽くした今は、遅まきながら自然保護に力をいれ、ボルネオ野生世界への入り口となるべくがんばっています。今現在、サンダカンに住む日本人は10人程度です。駐在員として派遣された後住みついて木材会社などを経営している方が数名、海外青年協力隊の方々、マレー人の男性と結婚してこちらに移り住んだ女性が数名、などです。

サンダカンはほんとーに田舎町で、ショッピングセンターもありません。(どれだけ田舎かというとサンダカン市にはなんとエスカレーターが一つしかないのです。そのエスカレーターもいつも止まっています(笑))。実は観光するところもほとんどありません。セピロックのオランウータンリハビリセンターを見学して日帰りで帰ってしまう人がほとんどです。が、観光客慣れしていない町ということが逆に楽しめるのではないかと思います。怪しいサギ師もぼったくりもあんまりおりませんし、うっとうしいしい物売りもいません。素朴な田舎町なのです。

今、サンダカンでは大プロジェクト「サンダカンウォーターフロント計画」が進行中です。サバのプライムミニスターがサンダカン出身なのが関係してるのかどうかはわかりませんが、この小汚い港町を美しいウォーターフロントにするべく工事が徐々に進められています。あと何年かかるか分かりませんが、多分10年後にはサンダカンはすっかり変わっているでしょう。汚いけど愛着のあるbandar(ダウンタウン)はすっかりつぶされ、綺麗な建物が建っていることでしょう。不法移民の水上集落はビーチリゾートになる予定だそうです。それはもちろんサンダカン市民にとっては喜ばしいことです。この計画が達成された暁には、サンダカンは大いなる発展を遂げるでしょうから。だから、その前に、是非、今のこのサンダカンを訪れてみてください。

2006年 サンダカン(サバ州)祝日
1月1日(日) 新年 
1月10日(火)※ 犠牲祭、(ハリラヤハジ巡礼祭)
1月29日(日)・30日(月) 中国正月
1月31日(火) イスラム暦新年
4月14日(金) グッドフライデー(聖金曜日)
4月11日(火) 預言者ムハンマド誕降祭
5月1日(月) レイバー・デー
5月12日(金) ウェサック・デー(釈迦生誕祭)
5月30日(火)・31日(水) カアマタン(収穫祭)
6月3日(土) 国王誕生日
8月31日(木) ナショナル・デー (独立記念日)
9月16日(土) サバ州長誕生日、マレーシアデー
10月21日(土)※ ディーパバリ 
10月24日(火)・25日(水)※ ハリラヤプアサ(断食明け大祭 )
12月25日(月) クリスマス
12月31日(日) 犠牲祭、(ハリラヤハジ巡礼祭)
※の祝日は、ずれることがあります。
これら以外にもいきなり休日が決まったりすることがあります。
スクールホリデー:
3/11〜3/19、5/27〜6/11、8/19〜8/26、11/18〜12/31
(マレーシアの新学期は1月からで、2学期制です)

サンダカン基本情報
  • サンダカンは一年中夏ですが雨季と乾季があります。雨季は11月〜2月。雨季でも一日中降り続くという日はあまりありません(2003年12月は異常に雨が多くて一日中降り続く日が続きましたが)。でも、訪れるなら雨季を外したほうがいいかもしれません。
  • 日中は暑いので傘があると重宝します。女性は雨傘をさして歩いている人が多いです。帽子をかぶってる人はおりません。
  • イスラムの国だから服装は露出度の低いものを、と思うかもしれませんが、超ミニでもタンクトップでも全然大丈夫です。ムスリムは身体の線が出ない服を着てる人が多いですが、Tシャツ&ジーンズなんて人もけっこういます。チャイニーズはきわどい格好をしている人も多く、ミニスカートのおばちゃんも多く見られます。
  • 言葉はマレーシア語がメインですが、英語もそこそこ通じます。年配の方のほうが英語教育を受けているため、英語が分かる確率が高いです。タクシーの運転手さんはけっこう英語が分かります。
  • サンダカンはマレーシアのほかの都市に比べてチャイニーズが多いので、日本人はチャイニーズに間違われる事が多く、いきなり中国語で話し掛けられるかもしれません。
  • 治安は特に悪くはありませんがよくもありません。KKやKLに比べればツーリストを狙った犯罪は少なですが、人ごみでのスリ、ひとけのないところでのひったくりには気をつけてください。人通りの少ない道は歩かないようにしましょう。特にBandarから展望台へ続く百段階段(観光ガイド参照)はひったくり出現スポットなので歩かないようにしましょう。不法集落には立ち入らないようにしましょう。シャブの取引などが行われているという話です。  KLやKKに多いツーリストを狙った詐欺師は聞いたことがありません。多分ツーリストが少ないから・・・。もしも犯罪にあってしまったらすぐにポリスに行きましょう。親身になって聞いてくれます。
  • チップは基本的にいりませんが、ホテルのレストランやオシャレなカフェやバーなどでは、おつりのコインを置いていきましょう。支払いは大き目のお札だけでするのがスマートです。おつりのRM1が札ではなくコインで来た場合や、わざわざ50センコイン2枚などで来た場合は「おつり置いていけよ!」のサインなのです。いわゆるkedaiではチップの必要はありませんのでおつりは全部持って帰りましょう。
  • サンダカンのタクシーはメーター制ではありません。相場がわかっていればその額を払えばオッケーです。いくら?と聞いたら、旅行者は2割増くらいの値を言われるかもしれませんが、みんな家計が苦しいので払ってあげてください。まぁ運転手によりますが。でも高すぎる!と思ったら正直に言いましょう。ホテルから乗る場合は、ホテルに表示してある料金表を見てください。町から乗るよりも若干高くなります。空港から乗る場合はクーポン制です。これも少し高い値段に設定されてます。いずれの場合もほとんどの旅行者にとってはたいしたことのない差額だと思います。
  • 観光客相手に商売してるわけではないので、たいていのものは適正価格です。もともと安いものをゲーム感覚で値切らないでください。みなさん生活がかかっています。もちろん高すぎると思ったら交渉してください。高価なもの(ex.貴金属など)は交渉が必要です。
  • ここまで書いてきて思ったけれど、全然基本情報じゃないですね。


サンダカンのタクシー。 ドアは自動ではありません。
助手席に乗るとジモティっぽい。(荷物が多いときはやめましょう)


ツアー会社を使わない、サンダカン滞在モデルコース

それなりにお金がある、2人以上で1泊2日コース
コタキナバルから空路でサンダカンへ空港からはタクシーでホテルに向かいます。クーポン制なので安心です。ホテルは「サバホテル」をオススメ。以前はルネッサンスでした。プールがあり、周りはジャングルに囲まれていて雰囲気は抜群です。町へはタクシー(RM5〜6)を利用しますが、歩いても10分程度です。が、歩く人はあまりいない道なので、それならいっそバスのほうがいいでしょう。サバホテル以外ならば、町の中にある「サンダカンホテル」に泊まることになりますが、町の中にある、という以外はあまりメリットがありません。部屋は普通に綺麗ですが、ちょっと割高な気がします。
まず、何はともあれセピロックのオランウータンセンターにいかなければいけません。町から20km以上離れているのでタクシーを利用します。料金はホテルに表示してあると思います。サンダカンは基本的に悪質なタクシーはおりませんが、メーター制ではないので相場を調べてから乗るといいでしょう(サバホテルからセピロックまではRM30です)。セピロックの餌付け時間は、午前10時と午後3時の2回なので、これに間に合うように行きましょう。
さて、セピロックから帰ってきたら町を歩きましょう。サバホテルからはタクシー、もしくはバスでbandarに出ます。1kmも離れてませんのですぐです。サンダカンホテルの隣にある「ウィスマ・サンダカン」がサンダカン唯一のショッピングセンター(?)です。でも3階までしかテナントは入っておらず、しかもRENTの張り紙が多くて寂しい感じがします。ここの1階にあるヨンヒンという店は、服がたくさんあって楽しいです。子供服もたくさんあります。pasar(市場)は海沿いにあります。魚市場は、昼を過ぎるとあまり魚も多くなく、活気が感じられないかもしれません。東のほうに野菜市場、西のほうは果物などがあります。旅行者が歩いていたら、海がめの卵を食べないか、とすすめられるかもしれません。私は食べてないのでわかりませんが、それなりに美味しいらしいです。マレーシアで海がめの卵をとったら捕まるが、フィリピンのはオッケーなのだ、という話ですがどうなんでしょうね。疲れたらBOSS2(場所はグルメのページ参照)や酷COOLなどででフレッシュフルーツジュースを飲んで一休みしましょう。ハビーブでロティチャナイをいただくのもいいかもしれません。飲み物はテナイピン(アイスミルクティ)がオススメ!からゆきさんのお墓を訪ねたいという方は、歩いていけないこともないのですが、場所がわかりにくいし、危ないので出来ればタクシーで行きましょう。知ってるかどうか聞いてから乗ってください。アグネスキースの家へも近くですので行ってみるとよいでしょう。2004年4月から資料館としてオープンしました。昔のサンダカンがよく分かる資料がいろいろ揃っています。アグネスキースの家の前には展望台があり、サンダカンの町と海と対岸の島が見渡せます。アグネスキースの家の隣には「イングリッシュティハウス」というオシャレなレストランがありますのでここでお茶をしながら町を眺めるのもいいでしょう。
さて、夕飯はなんと言っても「オーシャンキング」です。タクシーで行きましょう。パシルプティのオーシャンキングといえば分かるはずです。ここはシーフードレストランで、KKのセドコみたいなものですが、海の上で海風に吹かれながら食べられるのでとっても雰囲気がいいのです。ロブスターの刺身は忘れずに!セッパンのスチーム、サユルマニスの炒め物は外せません。あとはホテルのラウンジで飲むもよし、町で飲むもよし。でも、夜遅くのbandarは人通りが少なく、ちょっと危険な感じもします。BOSS2の隣のBOSS1で飲んで、KFCの前に止まってるタクシーで帰るのがいいかな、と思います。
さて翌朝。ホテルの朝食は簡単に済ませ、その後はCOTOを食べていただきたい。オススメはサンダカンホテルの斜向かいにある「友興茶室」。牛モツ煮こみ系がお好きな人は是非。お昼ご飯にしてもいいのですが、たまに売り切れることもあるので、早めに行くことをオススメします。飲茶がお好きな人ならば、サンダカンで飲茶を食べるのもよい選択です。サバホテル、サンダカンホテルとも週末と祝日の午前中は美味しいワゴンサービスの飲茶が楽しめます。お腹一杯食べても一人RM20(600円位)程度にしかなりませんのでオススメです。
暇があればもう一度魚市場を覗いてみてください。活気があって楽しいです。魚市場のちょっと東に白タイルで囲まれたエリアがあります。ここが豚肉売り場です。今日が日曜日なら、サンデーマーケットがあります。町の一部を通行止めにして、古着やら怪しい薬やらを売ってます。人が集まるのでスリには注意しましょう。お土産になるようなものはあまりありませんので、雰囲気を楽しむという感じです。
さて、帰りですが、もしもスーツケースなど大きな荷物がなければ4マイルまで足を伸ばしてから空港に向かってもいいかと思います。bandarとはまた違った趣が楽しめますよ。


お金は節約系、時間に余裕がある人コース
KKから空路でもいいし、KKからバスを使ってもいいですね。バスの中から各地のカンポン(村)を見たり、キナバル山を眺めたり、6時間半かかりますが意外と楽しい旅です。サンダカンに到着したら、タクシーorバスでホテルに向かいましょう。荷物が少ない人は直接セピロックに向かってもいいかと思いますが、10時と3時の餌付け時間に間に合うように行かなければいけません。その場合はタクシーを使うといいでしょう。バスだと乗り換えが必要です。bandar(ダウンタウン)からセピロックまでバスで行く場合は「sepilok」と書いたバスか、「batu14」以降のバスに乗りましょう。sepilokと書いてあれば、リハビリセンターまで行きますが、そうでなければ大通りで降りて2kmくらい歩きます。
ホテルは、「サバホテル」と「サンダカンホテル」以外を利用したことが無いのでどれをオススメするか悩みますが、レストランはしょっちゅう利用している「City View Hotel」は見た感じそこそこよさそうです。BOSS2の上はサミラホテルです。BOSS2の裏にはセリンガンホテルというホテルが新しく出来ました。朝食つきRM65(1800円くらい)です。中級ホテルはダウンタウンにたくさんあるので、中を見せてもらって決めればいいと思います。どこもだいたいRM60〜RM80(2千円前後)だと思います。夜遊びがしたい!という方は、bandar Indahにある「Indah Hotel」をオススメします。bandar(ダウンタウン)は、夜はあまり出歩くところがないので、飲むならbandar Indahがオススメです。
さて、セピロック見学の後はバスorタクシーでホテルに戻ります。ダウンタウンの町歩きを楽しみましょう。上記コースと同じような感じでどうぞ。
夕飯は、二人以上ならばやはり「オーシャンキング」をオススメしますが、お金がない!もしくは一人だからつまんない!って人は、4マイルの屋台街はいかがでしょう。bandarからならbatu4以降のバスに乗って、batu4で降ります。ピザハットが目印です。ピザハットを右奥にいくと市場が見えてきます。ここに屋台街があります。チキンウィングやサテー、餃子、大根モチなどを食べながらビールを飲みましょう。ミーゴレン、ナシゴレン、野菜炒めなどを出してる店もあるので食事も出来ます。もうちょっと飲みたいなーという方は、先ほどのピザハットの前にあるビーチカフェもいいですが、最近寂しいのでbandar Indahまで足を伸ばしてみてはいかがでしょう。もうこの時間になるとバスは無いので、タクシーか歩きです。女性の一人歩きはやめましょう。bandar Indahは飲み屋がたくさんあります。オープン系のところならば気軽に飲めます。中の様子がわからないような店は、横に女の子がついてお金が余分にかかってしまう場合が多いのでやめたほうがいいかもしれません。オススメはサブウェイカフェ。bandar Indahの真ん中のラウンドアバウトから見える店です。bandar Indahにはディスコも一応あります。キスミーディスコティークはここ1年以上いってないので今はどうなってるかわかりませんが、中国ヘビメタみたいなのがかかるのでちょっとげんなりします。でもおすきならどうぞ。週末以外はガラガラだと思いますが、別に危なくないと思います。他にもたくさん飲み屋はあります。カフェと書いてあるところなら安心して飲めると思います。Indahホテルに泊まってる人なら夜更かしもオッケーですが、bandar(ダウンタウン)のホテルに泊まってる方はタクシーで帰らなければいけませんので適当に切り上げましょう。
さて翌日の朝ごはんは、やはりCOTOで。ロティチャナイもいいですが、これはKKでも食べられるので。Indahホテルに泊まった方は、是非三味小食店で5番の潮州火鍋麺を食べてください。(グルメのページ参照)。4マイルには美味しい板麺の店もあります。だいたい、中華系の店はどこに入ってもハズレはないのでどこでもどうぞ!
まだまだ時間があるのならば、ワニ園は見て損はありません。戦争記念公園にも行って欲しいところです。日本人にはつらいですが。

まぁいろいろ行かなくとも、町を適当にぶらぶらして、小腹がすいたらkedaiに入って軽く食べたり飲んだり。そんなのんびりした時間が似合う、愛すべき田舎町サンダカンです。もうすこし時間に余裕があるなら日帰りでマングローブツアーやスカウツアーなんかに行くことも出来ますので「観光ガイド」を参考にして楽しい計画を立ててください。


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